心がざわつくと、私は聴診器をクローゼットから引っ張り出す。自分の
呼吸の音、お腹の音に耳をすます。万年便秘のくせに私のおなかはこぽこぼ、ぐーとなんだか活発に動いている。 自分自身の音を聞くと、生きているんだなぁと思って少しだけ安心する。聴診器を耳にはめると外の音が遮断されて、水に潜ったみたいな感覚になる。自分のおとだけがする世界。そこだけに集中すると深く息を吐き切れる。
誰かの為に自分の時間を使うこと、誰かの心配をすること、生活のために働くこと、節約しつづけること。
どこの場面で自分をいたわるのかなぁ。いつになったら自分の為に生きれるのかなぁ。