朝の電話⑦

目覚ましアラームより早く目が冷めた布団のなかでぼんやりと現実に頭を切り替えようとする。もわ〜とした頭に たっくんの現状をハッと思い出し憂鬱な気持ちになる。

諦めているけどラインをひらく。既読されていない、着信もない。

今日は病院に行けるんだろうか。行ける気がしない、、 たっくんが見つからないまま終わりそう。

洗濯をほしていると着信画面が表示されている。たっくんだ!

慌てて出ると 「今留守電きいたー」と昨日夕方連絡が欲しいと私がいれた留守電をきいたから電話してみたけど?という軽い口調で気がぬけた…。どれだけ心配したと思ってるかなんて全く思いつきもしないような口振りだ。

「今日病院なんだけど、大丈夫?」

「行く方向でいるけど、約束はできない。今ちょっと重大な問題を抱えててそっちを優先しなくちゃいけない」

 

はぁ?あなたが今その状態でいることが1番重大な問題じゃないわけ?

今病院にいく以上に優先することなんてあるわけないでしょ!!

という本心を飲み込み、私もなかなか仕事の休みが沢山とれないこと、病院の予約もすぐにはとれないでしょ?だから今日必ず行きたいの、と話す

「どこで待ち合わせする?」ときかれたので、たっくん家に私が行くよというと「どの家?自分のうち4つあるけど」

あぁ…まだかなりおかしい

「わたしは一つしかしらないんだけど」

イライラしてしまう。こんなんで受診して薬がでたって飲まないでしょ…

とりあえず12時すぎにはいくから家にいてねと伝える。病院いく道中も不安だ、、急に車から出たりしないだろうか、入院っていわれて病院を紹介されたら応じてくれるのだろうか。